vagus 迷走
同じ時間に気になる講義がいくつかあったので、
とりあえず良さげなのに出てみたら、大ハズレだった。
そこで、急いで別のに鞍替えするため移動しようとしたら、
場所が分からず迷子になってしまった。
あ、あれが目指すB棟だ!と思って走って行ったら、
実はR棟の見間違いだったり、結局キャンパス中を探索するハメに。
でも、久しぶりに運動して、汗をかいて気持ちよかった。
息が切れつつようやくたどり着くと、
最初はやや退屈気味な話のような気がして、またダメかと思いきや、
話が先生自身の専門分野に入ってくると俄然エンジンがかかってきて、
今度はなかなかおもしろそう。
今日のメインはTasteの話で、知らないことばかりで楽しかった。
アリストテレスが、
- 塩味
- 酸味
- 甘み
- 苦味
の4つの基本味を提唱してから、
なんと2300年も経ってから日本人が5番目の基本味として
- うま味
を加えることを提案して、最初はなかなか受け入れられなかったけれど、
徐々に認められた。
そもそも、欧米などではうま味を表す言葉がなかったので、英語でもこう言う。
- "umami"
刺激として受け取っていても、最終的に脳でそれと対応する言葉に結びつかないと、
感覚刺激として認識されにくいというのは興味深かった。
もう一つ、目から鱗だったのは、化学物質に味はない、という説明だった。
そうではなくて、受容する側の感覚器を刺激する物質を味として捉えている、と。
たとえば、ネコやハトは、ショ糖に対する受容器を持っていないので、
ショ糖をただの粉だと思うかも知れない。
そんなことは考えたこともなかったのでビックリした。
その他にも、子どもがピーマンを嫌いなのはなぜか?
などおもしろい話ばかりで、必死に走り回って教室を探した甲斐があった。
シラバスからこの講義を見つけて、一緒に走ってくれたしんいち君にも感謝。
講義に出てきた「鋤鼻」の読み方が分からず気になった。
一目散に部屋に戻ってネットで調べたら、
「じょび」と読み、英語だと
- vomeronasal.
言われてみれば、金偏に助けるだから「じょ」っぽいけれど、
まさか「じょび」という日本語の単語があるとは思わなかったので、
かなりショック。もう絶対に忘れられなさそう。