tendon ≠ 天丼

昨日食べたバナナのてんぷらが不思議だった。
すらさんがクリームブリュレみたいと形容していたのは、
なるほど、それに近い感覚だと思った。


子どもの頃、一度だけアイスクリームのてんぷらを
食べたことがあるけれど、あれも名状しがたかった。


今ふと考えたのは、中に衣があって、外側がアイスクリーム
っていうてんぷらは作れないんだなと。
巻き寿司の裏巻きは、巻く方向を逆転させればいいけれど、
油で揚げる順序は反転できないから。
ん、違うか。内側と外側をひっくり返せないから?


衣だけ揚げてから、周りにアイスクリームをくっつけるのは、
この場合ちょっと反則になるのかな。
アイスクリームで「揚げる」っていうのができないな。
少しだけ溶かして、フォンデュならできないこともない?


あ、そうか、中に入っているのが実(具)であって、
その周りを覆うようなものが衣だと定義すると、
実と衣を入れ替えてしまうことになるのか!
tempura à la créme glace
てんぷらのクレームグラッセ風、なんてね。


話は飛ぶけれど、沖縄のサーター・アンダギーは、
砂糖てんぷらと訳したりもするらしい。


閑話休題
バナナにしろアイスクリームにしろ、てんぷらにすることで、
表面と内部で、2種類の食感が楽しめることがポイントなのだろう。
かりっとサクサク&とろーり、あるいは、温&冷など。
1口で2度美味しい、そんなささいなお得感が演出されている。


とまあ、安直に2項対立で理解しようとするのはたやすいが、
掠る程度にも説明し尽くせていなくて、ちょっとへこむ。
味や食感を表現するのって、どうしてムズカシイんだろう。