Gene to Mind

土曜は国立遺伝学研究所の研究会に忍び込んで来た。
なんで遺伝子? 全然専門外かと言うとそうでもなく、
ミクロな方向も視野に入れようとすると避けられない。


とは言え、僕はもともと生命系出身ではないので、
テクニカルターム連発されると、つらいんだよね。
in situとin vivo、in vitro、あれっ、どれがどこでだったっけ?
と、こんがらがってしまうくらいなんだから。おいおい。


にしても、タイトルがすごい。「遺伝子と意識をつなぐ」
洗礼者ヨハネが上を指し示しているダヴィンチの絵が
モチーフとされていた。


時間も長かったけれど、それだけ内容も濃くて、
知らないことばかりで圧倒された。そりゃそーだ。
軸索伸長におけるGrowth Coneの話とか、
ムービーで見せてもらうとすごい!と思った。
どの実験も、蛍光マーカとか色素とかいろいろ使って、
なんとか「見える」ようにしようっていう努力がすさまじい。


もう全然分からない略語の連続なんだけれど、
LOTって言うのが、あ、もしかして、Lateral Olfactory Tract?
と分かったのが、ちょっとうれしかった。Kandelのお陰(笑


モデルの話では(註:モデルさん、ではない。残念ながら)、
neuron発火モデルとして有名な4変数系のHodgkin-Huxley方程式を
より実用的に取り扱いやすくした(?)、
Fitzhugh-Nagumo方程式というものの存在を知った。


\frac{\partial U}{\partial t} = \nabla^2 U - V + U -U^3  ,
\frac{\partial V}{\partial t} = \delta \nabla^2 V + \epsilon(U - \alpha V - \beta).


日本人の南雲仁一が1960年頃作成したそうな。氏は10年に1編の論文しか書かなかったらしいが、impact factorは相当高かったそうだ。


朝から晩までずっと分からないなりに話を聞いていたからか、
遺伝子が前よりずっと身近に感じられるような気がしてよかった。