缶詰め

学会3日目はホテルから一歩も出なかった。
唯一しゃべったのは、housekeepingのお姉さんと
扉越しに一言二言だけ。
どんどんどんどん、と豪快にドアを叩いて
掃除は必要ないの?と聞いてくるので、
いらないです、と答えた。


(Do not disturb.の札を下げておいたのに、
と思わないでもないけど、親切だなあ。)


明日はいる?となおも聞いてくるので、
あぁ、じゃあ明日はお願いします、と。
ようやく追い払った。(ごめんなさい。)
その後、タオルだけは換えてもらわなきゃ、
と思って廊下に出たらいなかったので、
カートからこっそり新しいタオルだけ
もらって、走って部屋に逃げ帰った(笑)。


この日の朝から次の日のお昼までは、
昨日の夕飯のDoggie bagでひたすら
飢えをしのぐという侘しい食事だった。
夕方、みんなで海に行こうという連絡が来て、
行きたいけどそんな心の余裕がなくて、
今できることをやるしかないと思って
この期に及んでまで解析を続けたりしていた。


みんなで日本食を食べに行ったと後で聞いて、
ぐぅ〜と思ったけどまあいいやと思うことに。
遅くに同室の奴があぁ飲み過ぎたーと言いながら
戻って来て、くっそぅ悔しすぎると地団太を踏み、
でもずっと一人で淋しかったので、そんな奴でも
帰って来てくれて寝息があるだけで嬉しい。