わたしたちに許された特別な時間の終わり

http://www.shinchosha.co.jp/books/html/304051.html
立ち読みしてみるべし。


5ページ分にもみたないくらいしかまだ読んでないけど、
こういう志向性がやけにしっくりくるのでおどろいた。
だらだら書いてるだけで大ッキライという人もたぶんいて、
そう感じるのも自由だと思うけれど、それでもいい。


もともと戯曲とかを書く人らしくて、なんとかっていう
劇団の人だと思うけれど、小説になっても良さは変わらない、
と思う。そっちを観に行くとまた違う感覚かもしれない。


読んですぐに、柴崎友香の『きょうのできごと』と
同じ香りがしたような気がした。同じ範疇に入れるのは
ずいぶんと乱暴なんだけど、五感と時間の流れを
そのままなぞってゆったりと過ぎてゆく感じ。


若さゆえ、という言葉も思いついたけど、
年をとってもこのモードを忘れずにいられたら、
どんなにか素敵だろうとはかなく夢想してみる。
のほほんというのとは違う、まったりとも違う、
ちょうど今という時間を生きるということ。


先物買いを許してほしい。
まだ読んでいない本の紹介文に池澤夏樹
使った言葉を援用してみようと思う。
最初だけつまみ食いして分かった気になるのは
危険な賭けであることは承知の上であっても、
仕舞まで読まずとも好きな文章というのはある。