ロシアより愛をこめて

openlimit2008-02-23

昨日は朝5時に目が覚めた。
これは何かの啓示に相違ない!
と信じてすぐに行動した。
(冗談。起きたのは本当だけど。)


二度寝するには実に惜しい清々しさ。


すぐパンを食べて、いざ大学に行った。
朝日を浴びながら。吐く息が白い。


リカバリセットを事務に返却しよう。
と思って、メールしたら、
「通常通り 10:30〜16:30勤務です」
という返事が11時くらいに来た。
なにっ、ずいぶん手ぬるい事務だな、
といきり立ったけど、すぐ笑った。


それまで、本読んだりパズルして
時間をつぶした。いや、つぶした
という言い方はふさわしくない。
一生懸命楽しんでいた。


その後、前日のゼミで気になった論文を
図書館でコピーして読み始めた。
HaggardらのRHIを用いたproprioceptive driftの実験。
隠した手の指先とゴムの手の指先を同期してstrokeされると、
ゴムの手があたかも自分の手のように感じられて、
自分の指の位置の定位が狂うという現象。
刺激を与えていない指もdriftするというのが面白い。
でも、刺激を与えられた指だけdriftして、その隣の
指が元の位置にあったら、手が変形して感じられる、
なんてのはnonsenseなわけだから、全部の指が
driftするというように感じられるのが自然ではある。


もうひとつ、議論のところで引用されてる実験で、
Braunらの先行研究で、親指と小指に同期して刺激を
与えて、S1における指の表現をEEGで測った実験がある。
被験者が受動的に刺激を受容するときよりも、
弁別課題を行わせたときの方が、同じ2本の指の
皮質上の表現の距離が大きくなったらしい。
EEGでそこまで見えるのか、というのも驚きだけど。)


能動的に知覚しようとするだけで皮質表現が
変わるってすごい気がした。
Active/passiveって何だろう、ってこのごろ
ずっと考えてたからかもしれない。


先輩に頼まれてた論文を受け取って
研究所に届けに行くことにした。大移動。
せっかくなので、ちょこっと読んでみる。
何かがcognitiveであるっていうのはどういうこと?
という問をconceptualにいろいろなモデルとかから
考察しようとしてた。がんばってるのは分かる。
その中に、circular causalityという仮説があって、
この前先輩に聞かれたことはこれに関係するのかな
とやっとなんとなく分かった。


2つの要素A, Bがあって、AがBに因果的に影響する。
というのをA→Bと書くことにする。
と同時に実はBもAに因果的に影響する、
つまり、B→Aということが成り立つとする。
すると、A→B→Aというようにrecursiveなループ
ができたことになるけど、果たしてこのとき
因果律はどうなってしまうのか?


というような問だったように思う。
そんな風に、お互いがお互いに影響し合うと
因果律ってどうなっちゃうのさ?
というわけだけど、別にどうもならないんじゃ、
と思ってはいけないんだろうか。
いやそういう意味ではなくて、どうにかなるけど、
別に因果律が破れるわけではないという意味。


なぜか。A→Bのところで有限の時間が経ち、
B→Aのところでまた有限時間が経過したら、
Bが影響できるAは元のAじゃなくなってるよね。
時間が閉じてるわけでは決してなくて時間は進む。
あらわに時間を書かないから混乱するのであって、
A(t)→B(t+1)→A(t+2)
と書けば、全然不思議でなくなる。


と思ったけど、なんか嘘だなあ。
A(t+1)はどこ行ったの?ってのが気になる。
引数を陽に書こうとするとめんどうだなあ。

AがBに作用するのにかかる時間を\Delta t_{AB}
BがAに作用するのにかかる時間を\Delta t_{BA}とすると、
A(t)\rightarrow B(t+\Delta t_{AB})\rightarrow A(t+\Delta t_{AB}+\Delta t_{BA})


あーなんか見た目がいや。
これでどうだ。
A(t-\Delta t_{AB})\rightarrow B(t)\rightarrow A(t+\Delta t_{BA})
AとBを全部入れ替えた式をもう一本書けばいいはず。


でもさあ・・・。もっと細かいこと言い出すと、
\Delta t_{AB}とかも一般にやっぱ時間の関数になるよね。
もういいよー。


A→B→A'
ほら、すっきりした(笑)。


そのとき話に出た、因果律だけを仮定して宇宙の時空を
構成してみせたというのは、ここに載ってた。
http://kaoru.to/s_column/s_column17.htm
竹内さんのコラム。


帰りに、迷いに迷って、ロシア料理を食べに行った。
初めてかな。つぼ焼きとピロシキを頼んだ。
今月のつぼ焼きのパイ皮は、大豆を粉にしたきなこと
黒ゴマだって。皮だけでも美味しいのに、中の
豆乳仕立てのクリームを付けるとさらにグッド。
具がたくさん入ってたけど、なんだっけ忘れちゃった。
ピロシキはコラーゲン入り。そこがポイント?(笑)
手で持って食べたら、なんか懐かしい感じ。


Балтика(バルティカ)というビールを飲んだ。
Балтика No.3はすっきりした飲みやすい味で、
Балтика No.8はフルーティーな小麦のビール。
どちらもすごい好きなテーストだった。また飲みたい。


デザートはチーズケーキとぶどうのシャーベット。
ケーキは隠し味にはちみつ入りで、濃厚な香り。
ロシア紅茶には苺ジャムがどっさり入ってて
溶かして飲むとふわ〜っと甘さが口の中に広がる。


最高だね、ロシア料理。こんなに美味しいとは。
ロシアのイメージが赤丸急上昇。