ラクウショウの呼吸




とっても天気がいいので遠くの森まで散歩しに行ったら、
大木の周りの地面から変なのがにょきにょき生えていた。
幹を取り囲むように広範囲に渡ってつくつく突き出ている。


落羽松という杉の木(松と名乗りつつも杉なのだ)は
沼沢地に自生し、水に浸かっても空気を取り込めるように
気根(呼吸根)と呼ばれる根を空めがけて伸ばしている。


それぞれの気根はいわくいい難い独特な風貌で、
ひとつひとつが仏さまのように見えないこともない。


じぶんの周りに折れ曲がりつきストローを逆さまにして、
あらゆる方向へたくさん斜めにならべてやっと息してる。
というより、大木が複数スノーケリングしてるわけだ。
水面を超えて、大地と空をつなぐために、深呼吸。