飛び出すためのキップを探して

だいぶ前に禁止は解除になって行けることになったので、
ベルリンの航空券と宿を取った。探すのがやたら大変だった。
直行便はないのでどこ経由で行くかという点でも悩んだ。
最初に調べていたのはBritish Airwaysで、ロンドン経由なので
終わってからイギリスをちょっくら見てくるのも悪くないな
と妄想していたのだけれど、BAはlost baggage率が異様に高い
という評判を聞いたので、それもどうかと思案した。

もし、ブリティッシュ・エアウェイズの手違いで、預け入れ荷物が
取り違えて配送された場合や紛失した場合は、最終到着地に到着してから
24時間以内に無料で、お客様のご希望のご住所に荷物をできるだけ早く
お送りできるよう最大限の努力を払います。
ほとんどの荷物は持ち主のところに 72 時間以内に戻っています。

これを読むと、とりあえずなくなるのがデフォルトだ
とでも言わんばかり。まずは紛失しないよう最大限の努力を
払うのが筋というものだと思うけれど、思想が違うみたい。
荷物が世界旅行して来るかもしれないのは楽しそうだし、
イギリスの地は踏んだことがないので行きたかったけれど、
それはまたの機会の楽しみに取っておくことにした。


旅行会社に行っていろいろなパターンで見積もってもらって
意外と直前まで大丈夫だと言うことだったのでゆっくり悩んだ。
ネットで検索したらもっと安いチケットが見つかったので、
そろそろどれかに決めないと行けなくなると焦り始めていた。
最初に取った飛行機だと乗り継ぎ時間が足りなすぎて乗れない
かもしれないということが判明したので急遽キャンセルして、
というより、キャンセルするまでもなく決済期限を勘違いしてて
予約が取り消されてしまったので、便を修正して取り直した。
急いて事を仕損じていた可能性を危うく、かろうじて回避。


宿の方は検索すればいくらでも出てくるのだけれど、
場所が分からず最初は手で住所をGoogle Mapに入れて
会場からの距離を比べたりしていたのだけれど、
検索結果を地図上に一気に表示してくれるサイトを発見。
一番近い、歩いて会場に行けそうな場所にあるのに決めた。
そこまでは早かった。しかし、いざ予約しようと空室状況を
確認したら、中途半端に埋まっていたりしてがっかりする。
たとえば、一日だけ×の日があるとかいう感じ。おーい。


ロケーションは申し分ないし、それ以外の他所は遠いし
どうにかならないものかと調べたら、サイトによっては
まだ空室になってるところもあって、なんだ空いてるじゃん。
同じランクの部屋でも、空室状況が違うのはもちろん、
値段が違うし、朝食がついてたりなかったりいろいろ。
一番安くて、しかもなぜか朝食付のプランが残り1室、
と表示されてるのが脅迫めいて見えて急いで押さえた。
予約できてほっとしてさっきの画面に戻って更新したら、
まだ「残り1室」と出ていたので、なんだ嘘だったのかよ
と一瞬思ってしまったけど、よく見たら、ほんの少しだけ
値段が上がってて、再安値の部屋の数だったと知る。
窓から見える景色が違ったりするとかいう違いなのかな。


学会のabstract集を見たら、自分のテーマとかなり近くて
僕が知りたいと思ってることに関して、新手法を開発した
と主張してる発表があって、それがどうしても気になって
自分の目で見て確かめに行かなければと思えてきたので
散々いままで行くべきかどうしようか悩んでいたのに
踏ん切りをつけて、この勢いで行くことに決心した。
前回からちっとも進歩していない自分の発表にしても、
その気になる発表にしても、何かしら発見はあるはずで、
ためになるかどうかとか、収穫があるかどうかと言えば、
でもそういう観点は実はあんまり重要ではなくて、むしろ
ベルリンという街を歩き回って見て空気を吸ってくるだけ
でも十分で、街角のドイツ語を聞いてくることにする。