静かな欠け、そして再び満ちたりた

年が明けた。月食だったそうだ。
足りない部分があることでかえって
浮かび上がるやさしさにつつまれて。
たとえ見られなくても幸先がいい。


最近めっきり丸くなった祖父は、
焦っても仕方ないからな、
とくり返してくれた。


現実的には今年はいろいろやらないと
いけなくて、それは今年だけに限らず、
でも急いでもたぶんうまくは行かなくて、
必要なのは、ひとつは無謀さだと思う。
それから、少しの着実さもないと困る。


時間は大事にしなければならないけれど、
気付くのに時間がかかることもある。
築くのにかかる時間の分だけ増すものも。


考えるだけだと浮き沈みは激しいばかりで、
音楽でも聴きながらリラックスしていると
たまにいいアイデアが浮かんできたりして、
おぼろげながら行けそうな方向性が見えた。
早く形にしたいと焦らないように抑えるのが
大変なくらい。緩急はともかくやるしかない。


いつまでも待たせるわけに行かないから。
ずっと待ち続け、期待してる自分自身を。


おもちを三つも食べた。